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輸出再開を視野に果物の鮮度保持対策へ(県果樹経営者研究会)

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福島県果樹経営者研究会(会長・山口真次)は、本県産果物の海外輸出を視野に入れ、スマートフレッシュ技術等を活用した果物の鮮度保持対策に本格的に取り組むこととした。
 福島県は、全国でも有数の果物産地としてモモやナシなど果物の輸出が行われていた。東日本大震災により各国で果物を含めた食品の輸入を規制するなど、輸出事業の中止が余儀なくされたが、その後、少しずつ東南アジアなど各国での輸入規制の解除が進められ、県を中心に輸出再開に向けた取り組みが進められている。
 県果樹経営者研究会では、輸出再開にあたっては以前までの輸出商品だけでなく新たな付加価値が必要と判断。それが鮮度保持対策だった。
 果物は収穫したあとエチレンが発生し、徐々に鮮度が落ちていくが、スマートフレッシュは、エチレン発生を止めることにより収穫時の食味を長く保つ作用が期待できる。
 これにより、もともと輸出に向いていた長期保存可能な品種に加え、比較的日持ちの良くなかった品種も輸出できる可能性がある。
 スマートフレッシュの効果については、山口会長が平成23年頃から個人的に試験を行ってきた。
 山口会長が栽培した会津産のつがる、レッドゴールド、デリシャス系など通常10日前後で過熟するりんごが、スマートフレッシュ処理によって30日程度まで食味が保持された。また、柿や早生種のモモでは変化があまり感じられなかったが、ナシでは良好な効果が見られたという。
 「効果あり」と判断した山口会長の提案により、県果樹経営者研究会で県内各地で栽培される様々な果物、品種で本格的な試験を行うこととした。
 試験にあたっては、スマートフレッシュ技術以外にも複数の鮮度保持技術を併用、それぞれの効果の違いなどを検証する考え。
 経費は、県の補助事業「輸出促進技術等実証支援事業」を活用できる見込み。県果樹試験場などの協力を仰きながら、技術、経費面も含めた効果的な手法を探る。
 山口会長は、「試験結果は県内各地の会員と共有し、『福島県産の果物=日持ちが良い』という図式を一般的な認識にしたい」と話している。